2023年10月の記事一覧
マンガ思考@寺田さん便りから~福島県大熊町の学び舎ゆめの森にて~
今年春に開校になった福島県大熊町の「学び舎 ゆめの森」にて、マンガ思考でお世話になった寺田彩乃さんが授業をされたとのお知らせをいただきました。
そのページで紹介されていた学校は、幼稚園、小学部、中学部まで共に学ぶ空間がデザインされています。
ブログを読んでいると、演劇に取り組んでいる様子も紹介されています。
子供が毎日ワクワクして学び、支える”おとな”も微笑みながら成長の姿を応援する様子を想像します。
今、本校で起きている現象も、この学びと通じる部分が多々あります。
学芸会で披露する演劇では、
普段はみせないような台詞や演技をみせる子がいます。
学芸会になると、人前で話をする、コミュニケーションをとるのが苦手な子が活躍することがあります。
それは、普段、本来の姿を発揮してなかったということかもしれません。
演劇的手法を取り入れた対話は、他者目線で自分自身をみるなど、これからの学びに必要な資質を身につける環境をつくるものです。
しかしながら、これまでの日本の教育を振り返ると、
大人の言われた通りにする、成果・正解を最短で出すことを重視しすぎたために、
自信をなくす、挑戦をやめて諦める、内に閉じこもる、など、
残念な事態を招いてきたことが指摘されています。
その状況を改革しようという動きが各地で起きています。
教育関係者の方々にはご覧いただきたいです。
<参考記事>
人づくり国づくり【第903回】大谷 真樹 青森県知事参与(青森県教育改革有識者会議議長)
『学校が変わる千載一遇の機会』日本教育新聞
https://www.kyoiku-press.com/post-series/series-263747/
絶賛!「対話」で創作を楽しむ子~心に響く”まーちゃん”太鼓教室③
10/18木、”まーちゃん”太鼓教室の最終回。
初めての出会いから、約半年。
1回目、演奏の楽しさを味わうこと。
2回目、一緒に新しいフレーズを練習したこと。
その後、自分たちで曲づくりを工夫してきたこと。
子供たちと支える先生たちの様々な思い、
たてわり班で取り組んできた練習の成果が、新曲の中に織り込まれています。
「滝にかかる虹」という創作曲を披露する初めての本番です。
冒頭、先生から、送り出しのペップトーク。
「学芸会にむけて演奏を観てもらってアドバイスをいただきましょう。心の準備はいい?」
しなやかに頷く子供たち、凜とした空気の中、
6年生3人と、スタートのたてわり班が太鼓の前に並びました。
「そーれ!」で勢いのある音が奏でられ、
合間に、「ドン(せいっ!)ドンドンドン(せいっ!)」とかけ声が入ります。
最初のチームが終わると、6年生3人が間をつなぎます。
その出入りの様子をみて、3人のリーダーたちはニコニコと笑みを浮かべています。
(うまくいっているぞ・・・)
次のチームがそろったところで、バチの合図で2ndのメロディーが入ります。
「せーの!」
チームによってリーダーの合図も変わります。
2度のチーム入れ替え、
つなぎのフレーズもオリジナリティが入ります。
誰かが用意した譜面通りではなく、
一小っ子が「創作」した工夫の後が響きとなって心に伝わってきます。
そして、スピード感のある盆太鼓の節で全員が揃い、
壮大な音量で一小っ子が受け継いできたリズムを打ち、
工夫したフィナーレで締めました。
終わった瞬間、まーちゃんは「ピーっ!」と口笛を鳴らし、拍手喝采。
「小学生でこのフレーズができるのは凄い!」と感嘆されました。
(そのフレーズを教えたのは、まーちゃんでしょ・・・とツッコミたくなりました。)
さらに、よくするためのポイントを話し合いました。
各チームごとに、声の出し方や、バチの打ちおろしなど、再度チャレンジし、相互に良かったところを伝え合います。
「Aさんの笑顔が良かった!」
「Bさんの声が大きくて良かった!」
「Cさんの打ちおろしがかっこよかった!」
次々と意見が出され、お互いを励ましあう表情やリアクションが素敵でした。
また、3グループの入れ替えの場面で、まーちゃんから、バチを鳴らすアイデアをいただき、その練習もしてみました。
「バチでリズムをうちながら、声を出す」
「これはとっても高いレベルのこと」とまーちゃんは言いながら、
(タン タン タ タン せいっ!)とリードする。
すると、子供たちは真似してスーッと挑戦に向かう。
まーちゃんみたいにカッコ良く打ちたいという願いが伝わってきます。
「音を通じた心の対話」
が相互のコミュニケーションを生み出し、チームが結束する力が高まる様子が見て取れました。
この通りに本番で演奏するのではなく、
こういうやり方もあるよというアイデアを生かして、
自分たちで工夫していく過程にこそ価値があると考えています。
休憩後、合唱曲TOMORROWを聴いていただきました。
2部合唱の曲は、音色を揃えて声を出すことは難しいですが、
高い音を伸ばす、低い音で支えるなど、
自分の役割を声で表現することも練習しました。
とにかく、表現するのが楽しい様子が伝わってきて、これもまた絶賛でした。
「あとは細かいところを、先生から聞いて、みんなで練習してね。」
最後に、まーちゃんが南米の楽器をリレーで演奏、
合間には床を叩くなど、演奏が川の流れように展開していきます。
そして、ドラムを打ちながら歌声も披露します。
♪みんなで歌おうラララー
この曲を聴くのは3度目、音よりも歌詞に意識が向かったようです。
「生きていれば苦しいこともあるけれど・・・」
楽しく前向きに生きていこうよというメッセージが心に響いたようでした。
3度も学校に来て、生の演奏を聴かせていただくことに加えて、
自分たちの学びをサポートしてくださったことに子供たちはとても喜びを感じていました。
学芸会本番での子供たちの演奏は、一つの通過点ですが、
そこには、これまでの学びの楽しさを味わうこと、
これから先に向かう新たな発見があることと思います。
多くの方に、ご来場いただけると嬉しいです。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
<特別ペップ授業>「千と千尋の神隠し」の挿入歌「あの日の川へ」を作曲された歌手”う~み”さんの出前授業でペップソング「アファームミー」を歌う<マンガ思考振り返り>
<後期始業式・セレモニー@う〜みさん出前授業>
ドラマチックな幕開けとなった後期の始業式のあと、プロ歌手による出前授業。
全校児童は笑いの渦の中で、心を開き、自己発揮!大人の心に感動をもたらす歌声を披露!
その授業とは・・・?
アフターライブのはじまり、はじまり、はじまり~~~~~(拍子木)
今日はハワイから来ました!(えー!)
日本も世界でもいろんなところで歌ってるの。
初めに、この曲わかるかな。
わかったら、「わかった」とか言わないで、心の中で返事してね。
♪~ピアノが流れる・・・(突如、演奏やめて、)
「ちょっと待って、顔に出てる!」(大笑い)
そうよ!「千と千尋の神隠し」。
今、聞いた曲はこの映画の中で1箇所しか使ってない。どこだと思う?
(子供たち口々に映画のシーンを語る、混線通話のような対話が続く・・・)
そう、お地蔵さんみたいなものが出た時、
千尋がやばいって!なんとなく嫌な予感がしたんよ。
そういう感覚ってある?
(あるある!)
私もある。全然知らないアメリカの道でざわっとした。
そしたら、そこはスラム街だった。
でね。この曲が流れるときに、キーワードが出てくるの。
今度、映画観るときに気にしてみてね。
~間奏~
そして、
「この曲を歌っていたのが私、う〜みです。」
(え~~~~~~~~~~~~~~~~っ!)
聴いてください。
♪ラララララ~
(盛大な拍手)パンパンッ👏
じゃあ、みんからのリクエスト曲を歌おう!
立ってください。
エーデルワイス
歌詞がわかんなくなったら、そっから、ラララでごまかしちゃえばいいんだ。
ワハハ~~~~(^0^)/
次、ドレミの歌!いくよ~!
(♪どーんな~ときにも~ れつを~くんで~)
うーみさんの作曲のペップアップソング、
「アファームミー」を一緒に手拍子と手話でどんどん盛り上がっていく音楽室。
「できる! できる! 君なら~ できる~」
声のボリュームパワーアップ、
楽しさ満開の笑顔!
そして、最後は、
はじめてあわせに挑戦する2部合唱曲、「Tomorrow 」
(曲の途中から、突如の2部合唱。びっくりして、うーみさんが仰け反る)
先生たちも思わず一緒に大合唱!心が洗われる、心地よい歌声。
<泣きながら心の声>(こんなに声が出るんだ~~~~~!!)曲が終わって、「うーみさん、何かアドバイスをお願いします。」
何もいうことない!そのままでいい!
しかも曲の終わりと同時にチャイムがなる。サイコー!
休み時間には、独学でピアノをしている子とうーみさんの連弾やら、サイン会やら、交流を楽しみました。
<子供の感想>
低学年
・千と千尋の神隠しの歌を歌っていてびっくりしました。
・大きな声、きれいな声すてきだなあと思いました。
・高い声がすごいなあと思った。
・歌が上手でした。
中学年
この日の授業のために、影で応援してくださった地域のボランティアの方が来校。
前日に行われた、10/1夢を叶えるペップトーク講演会&音楽会の関係者2名が参観されました。
学校と地域をつなぐことで、子供たちの素敵な体験ドラマが起きます。
すべての関係の皆様方に感謝申し上げます。
<リンク>
(高学年 授業感想「マンガ思考」ふりかえり)