学校ブログ
読書の秋
10月27日 ぶっくん来校
好きな本の紹介で交流、クイズを出してくれました。(協力:ネイパル深川)
10/12 読み聞かせボランティア来校
毎月、子どもたちは読み聞かせを楽しみにしています。
10/31
先生たちによる英語劇「3びきのこぶた」
ストーリーはALTが朗読。
オオカミ役が出てくると歓声が湧きました。
学芸会さながらの演技。
子どもをその気にさせるには、まず大人が楽しむことからですね。
煙突から進入を試みるオオカミ 果敢にジャンプするも、その先には・・・
「太鼓教室」への応援メッセージ~保護者・CS委員の感想から~
まねっこダンス!「右!」(みーぎ!)
心をほぐす遊びから始まった出前授業。
この一コマの中に、ハッ!とする学びがありました。
太鼓を叩く前には準備体操をして体と心をあっためてから練習をはじめるのだそうです。
<保護者の感想>
・楽しんで良いところを見つけながらの指導でみんなが生き生きと本当に楽しそうに学んでいる様子が見ている側にも伝わりました。
「子どもが意欲的に学ぶ」場づくりをする際、変わらない共通の原則があると思うのです。
それは、「教えて褒める」という「礎」です。
今回、ご指導いただいた北海若衆太鼓の竹内さんは子ども園の園長先生をされています。
日々、子どもの教育に関わる大人が切磋琢磨して磨いた技は、練習で鍛えた太鼓の音のように、子どもの「心に響く」のだと感じました。
模範演奏は、入門したときに最初に覚えるという「清流けんかばやし」。
なんと、大人に混じって、小学校1年生のメンバーが演奏。
「初心忘れるべからず」という諺があります。
太鼓を始めた頃の気持ち、基本を大事にするというメッセージをうけとりました。
目線や足の構えなど一つ一つポイントを示して練習する中で、次第に音が変わっていきました。
最も印象に残ったのは、「心で打つ」です。
「悲しい気持ちでたたいてみよう」
20人もいるのに、弱々しい音になりました。
「怒った気持ちでたたこう」
はち切れんばかりの強い音になりました。
見る人に感動を与えるには、力や構えもあるけれど、心をこめることが大切というメッセージを、頭だけではなく全身で感じ取った場面でした。
そして、最後の応援演奏は、新しいという意味の「あらた」
曲紹介のときに、太鼓の歴史について教えていただきました。
「太鼓は神社にお願いするときに使った楽器だった。だから神社には必ず太鼓があったでしょ。神様にたくさんお米がとれますように。天気が良くなりますように。みんなが平和でいられますように。そういうお祈りをするときに、心を一つにするときに使ったのが太鼓。」
「そんな昔からある大事なものを、みんなは学校でいつも触れることができる。とてもいい学校だね。うらやましいなと思います。」
今回の企画の経緯もお話いただきました。
「そして、今日は、校長先生が私たちを呼んでくれました。」
「30年前の記憶、ありませんでした。」(笑)
「でも、話をきいて、そういえば石狩に行ったって思い出しました。」
「じゃあ、行きます!」って。
「校長先生がみんなのために、やってくれたの。」
「人の心ってすごいね。子どもたち大事だから、やってあげようっていう気持ちが今日になりました。」
「いろんな人の気持ちがあって、今日この場があって。」
「ありがとう、っていう気持ち、感謝の気持ち。」
「あたりまえじゃないよ」
「ありがとう、って気持ちをこめて北海若衆太鼓は心で打っています。」
「みんなも、この大事な心を忘れないで、これからも元気でいてほしいと思います。」
会場後方で、2名のCS委員の方々が参観されていました。
「躍動感のある演奏はもちろん、指導力にも驚きました。自己紹介から、準備体操、太鼓の練習まで、子どもたちと一緒に楽しく活動する様子が素晴らしかったです。」
また、涙ながらに感謝の言葉をいただきました。
「感動で心が震えました。ありがとうございます。」
やらせっぱなし、ほったらかしでは伸びません。過程を認める声かけが大切です。
その根底には、共に子どもの成長を喜ぶ「愛情」があります。
いただいた感想にも、子どもへの応援の「心」を感じます。
25日、学校運営協議会にて、CS委員さんから今回の太鼓教室について話題が出されました。
「以前に比べて、ずいぶん上手くなった。」
「かつては、地域のKさんが太鼓を指導していました。今回の授業のことを伝えにいきました。」
「移住者ですが、昔から続く思い、一緒に太鼓をたたいた、という思い出をもつことは意義がありますね。」
2年間、地域の行事が中止となり、学芸会も保護者のみの公開という状況です。
地域の方々からは、(子どもや保護者の顔がわからない)という声を聞きました。
3年ぶりに、時間をかけて話し合った末に開催された「ふるさと祭り」。
地域の皆さんの厚情に支えられて学校があることを実感しました。
何か恩返しをしたい、皆さんの思いに応えたいと、今回の特別授業を企画しました。
そして、保護者にいただいた感想には、この先を見据えた大切なメッセージを紹介しました。
・今後も毎年の繋がりとなれたら、子供達の成長を観ていただけて、よい刺激、勉強になると思いました。また、お会いしたいです!!
「毎年の繋がりとなれたら…」
という願いが叶ったら、なんと素敵なことでしょうね。
なんと、令和5年は「一小太鼓40周年」なのです。
これまで10年の節目に記念事業を行ってきたようです。
今回招いた北海若衆太鼓は、2019年、30周年記念講演を行っています。
「お世話になった人をゲストに呼ぶというのもいいね」という話題がでました。
一小太鼓は、ラトビアに交流の参加した歴史があります。
圧巻段田のは、1994年、東川町に招かれたブリギッタ女子が第一小学校で聴いた羽衣太鼓に感動したことだ。その感動がゆえに、羽衣太鼓ジュニアを1995年の「ラトビア生徒による歌と踊りのフェスティバル」に招待するという大事業につながった。小学6年生から中学2年生までのメンバー10人、それに付き添いの父母と町民という総勢22人が、おおきな 和太鼓を国際便の手荷物として持ち込んでラトビアへ渡った。世界20カ国から参加した音楽と踊りの祭典で、羽衣太鼓ジュニア喝采を浴び、子との城塞跡や有名な教会などといったところで太鼓を響かせた。
(『東川町物語』P.198)
1994年は平成6年です。
その前年の平成5年には、「一小太鼓10周年記念式典」が挙行されています。つまり、記念事業に関わって、一小太鼓は羽衣太鼓と交流していたことがわかります。つまり、一小の卒業生がラトビア交流に参加しているのです。
令和4年は中学校の吹奏楽部がアイルランドのゴールウェイとの交流に参加しました。
「練習を続けていけば、海外交流の可能性あるかもしれないですね。」(笑)
子どもたちに夢のある語りをするのも、動機付けになると考えます。
40周年にむけて、子どもたちのために何ができるか、保護者、地域の皆さん、教職員がアイデアを出し合っていく機運が高まっていくとよいなと、良い雰囲気の中で協議会が終わりました。
今回の取組が、各方面に何らかの波及をもたらすのではないかと、ワクワクしています。
【ポイント解説】リンクから動画で演奏が聞けます!
「山口太鼓流 北海若衆太鼓」は平成2年1月に、岩手県宮古市に本家がある「山口太鼓の会」の北海道支部として、大麻に誕生し、日々活動を続けています。
【参考】
山口太鼓の会 清流喧嘩ばやし
【CS便り】感動!「子ども太鼓教室」
10/22(土)、江別の和太鼓チーム「山口太鼓流 北海若衆太鼓」10名の方々をお招きして、「子ども太鼓教室」を行いました。一小太鼓メンバーに加えて、近隣の和太鼓愛好者も含めて10名が和太鼓練習を体験。参観者を含めて総勢30名で迫力ある演奏を堪能しました。
和やかな自己紹介に始まり、遊んで体をほぐし、リズムの唱和や構え方など、目で見る、耳で聴く、体で感じて「心で打つ」太鼓の魅力に触れ、子どもの変容する姿がみられました。
お別れの際、子どもたちは若衆メンバーに直接お礼を伝えることができました。心で感じたことを素直に言葉にしているところが素敵でした。その言葉を聞いて、メンバーの方々も嬉しそうな表情で「いい音を出している」「太鼓に向かう姿勢が素晴らしい」など声をかけてくださいました。子どもたちには励みになったことと思います。
また、心が震える演奏を、保護者、CS委員、地域の方々と一緒に体感できたことを嬉しく思います。運営面でもサポートいただき、心から感謝しております。
参加者の感想など詳しくは
【地学協働便り】「熱烈!感動!若衆太鼓」をご覧下さい。
学校だよりのページからどうぞ!
給食で地元農家の新米を食す秋
10月5日、3・4年生が総合的な学習で田植えと稲刈り体験をさせてもらった圃場で育った新米を届けていただきました。
10月17日の給食のメニューで「一小米」のご飯が提供されました。
地域の方々の温かい心が込められた美味しいお米を味わいました。
ちなみに、この日の給食メニューは、
ご飯、わかめとねぎのスープ、厚揚げの麻婆豆腐、もやしと海藻の中華あえ、でした。
寒くなってきましたが、子供たちの食欲はいつものように旺盛で、元気満点で生活しています。
毎年お世話になっている関係の皆様方のご厚情に感謝申し上げます。
PTA懇親ミニバレー
15日、午前、PTA会員の懇親も兼ねてミニバレーで汗を流しました。久々の運動に息があがりつつも、コートには笑いと拍手に満ちた楽しい時間が流れています。
健康第一ですね♪
企画されたPTA育成部の方々、ご参加いただいた会員の皆さま、ありがとうございます!
【出前授業】アウトリーチ編~書家 浜野龍峰先生の生き方に学ぶ
10月3日、東川町文化交流課と連携して高学年を対象に特別授業を行いました。この授業は、浜野龍峰書展『無常』(10月1日~30日「東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠギャラリー2」にて開催)に関わって、子どもたちに芸術文化に触れる機会を設けようと企画いたしました。
授業の様子を学級担任のレポートからお届けします。
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『HEROES』(高学年・学年通信)
書家 浜野龍峰先生から学ぶ
3日(月)の5時間目に,世界でご活躍されている書家である浜野龍峰先生を講師に迎え,書写の授業を行いました。
特攻隊の遺書から始まり,文字に心があることを伝えてくれました。
また,「心」という漢字の昔の文字を学びました。次に,実際に筆でたくさんの「点」や「線」を書きました。「線」が「点」から始まっていることを改めて学習しました。
その後,1人1人の名前の1字を浜野先生に書いていただき,それをお手本に,「点」から書きはじめることを意識して,自分の名前の1字を書きました。
浜野先生からわかりやすく指導していただきながら,とても丁寧に,一画一画大切に書いていました。
以下は,子ども達の感想です。
「ipadなどの場合では,思いを込めても込めなくても全て同じ文字として送られる。筆などでは,思いを込めるとその思いが文字として現れ,送った人に思いが伝わるということを知ったので,今度から何かを書くときには,ぼくも思いを込めて自分の字で書こうと思いました。」
「浜野さんに習字を教えてもらうと,最初に書いたのより何倍も上手く書くことができました。」
「特に私は名前の大切さを教えていただいて,名前をしっかりていねいに書きたいと思いました。」
「楽しみながら学ぶことができました。とても面白い方で話しやすかったです。」
浜野先生の書作展は,今月末までせんとぴゅあⅡで行われていますので,ぜひ足をお運びください。
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この特別授業に関わって、浜野先生と親交のある方々が多数来訪され、子供たちの学びを支えていただきました。
また、授業を参観した教員にとっても、学びに向かう姿勢、人としてのあり方、子供への関わり方など、意義深い学びがありました。
ご教授いただいた浜野龍峰先生、サポートいただいた皆様方に心から感謝申し上げます。
国際社会に旅立つ日本人となる子供たちに、価値ある学びの場をつくるのが私たちの役目と、志を新たにした一日になりました。
学校便り8月号WEB版発行しました
夏休みの思い出を語る子どもたちの様子について、裏面に記しています。
宿題をなくしたことから、一人一人何かしらの変化があったようです。
8月13日、3年ぶりの開催となった第一自治振興会主催「ふるさと祭り」には、多くの子どもたちが参加し、賑わいました。太鼓や盆踊り、抽選会など、交流を楽しむ様子がうかがえました。
さて、授業が始まり、子どもたちは、水泳学習、野菜の収穫、マラソン練習、他校との交流学習など、久々の授業を楽しんでいるようです。
9月21日の研究会(上川へき地複式教育連盟中部地区研)にむけて、先生たちは授業づくりに熱が入ってきています。
「教えない」授業づくりにむけて、どんな工夫をしたらよいかと、私も学ぼうと謎解きキーワードを入れてみました
巻頭テーマ:『心の引き出しを開ける問いかけ』
謎解きキーワード→「引き出し」→( )→「ごん」
くわしくは表面に記載しています。
ご覧頂ければ幸いです。
8/13ふるさと祭り
第一自治振興会主催「ふるさと祭り」が行われます。
只今、櫓、テント、音響設備等が設置されました。
実行委員の方々によって、盆踊り、抽選会等の準備が進められています。
一小PTAの屋台も16:30~準備が始まるとのことです。
また、一小っ子のボランティア有志が、櫓の上で太鼓を叩いて祭りを盛り上げてくれます。
将来の地域を守り育てていく力になってくれることを楽しみにしています。
ご参加される方は、感染対策にご協力のほどよろしくお願いします。
17:30~地域ふれあい時間
18:05~子ども盆踊り
18:30~大人盆踊り
18:55~子ども抽選会
19:20~大人抽選会
20:00~餅まき
(終了20:30予定)
学校夏便り(長文ですが、多分面白い)
「夏休みの宿題は出しません」
と保護者会でお伝えした時、一瞬の戸惑いの後、「えっー!」という驚きの反応を目にしました。
加えて、子どもの希望をとって夏休みドリルを注文したければ購入サポートはしますが、本来そういう教材もご家庭で準備いただくもので、個人の意思で学習する教材の斡旋は学校の本来の役目ではないことをお伝えました。
様々な意見交流の中で、
「時代は変わっている、考え方を変えるときなのかな」という声をお聞きしました。
朝会講話では、夏休みの課題の取組が変わったことについて高学年の子どもはよく理解しているようでした。
代表の子のスピーチでは、「夏休みの課題はないけれども自分で考えて勉強したい」という意思表示をしていました。こうした意識が浸透した裏側には、授業で子どもたちが考えを表明する場面がありました。高学年のクラスではタブレットで夏休みの過ごし方プランを相互に発表していました。
今回は詳しい経緯についてお伝えしようと思います。まず、参考までに以下をご覧下さい。
小学1年生、初めての夏休み! 学習はどうしたらいい?【第1回】学習計画、立てる?立てない?
https://benesse.jp/kyouiku/202207/20220720-2.html
ベテラン教諭の論議の中では、「夏休みの計画は立てなくてもいい」が結論です。
保護者会でお伝えする前に職員で話した際、自身の体験や子育ての経験などを通して語り、
「長期休みだからこそできることをみつけてゆったりと過ごす環境づくり」
にウェイトをおくことが大切と方向性が定まりました。
そもそも、夏休みの宿題はなぜあるのか?本当に必要なものか?この問いをダイレクトに投げかけるところからはじめようと。
多かれ少なかれ学習に苦手意識を抱いたことがある方もいるかと思いますが、
「自分にあった学びのあり方」を見つける関わりをしていただいたことはありますか?
周囲の大人が上手にサポートしてくれる環境があれば、道は開けると思うのですが、逆の体験をしてしまうことがあったのではないかと。例えば、「その志望校は無理」などと否定されるような言葉かけで自信をなくしたネガティブな体験が残っているとしたら、それは記憶を書き換える必要があります。
今、「個別最適な学び」とか「探究的な学び」が言われていますが、
簡単に言うと、「学ぶことが楽しい」
という体験の中で学びの興味・意欲が持続することです。
子どもの頃に夢中になった遊びを思い浮かべていただければイメージしやすいのではないかと思います。
ちなみに、私はブロック遊びや、プラモデルの組み立て・分解、壊れた電気製品を直すなど、手を動かすことや工作が好きでした。
思いかげず、ある探究学習教材に関わっている方の仕事の動機を目にしました。受験勉強に向かう苦しさから、どのように立ち直っていったが記されています。
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地元の中学から高校受験をするも、受験勉強が嫌すぎて「もう二度としたくない」と決意。ここでも不屈の精神と集中力を発揮して高校→大学へと進める学校に進学。しかし「周りの大人は誰も楽しそうに生きていない」という思いから、学ぶ意味を見出せずにいた…
「自分でもどうしていいか分からず、大学1年の時に起業している方に話を聞いたり、就職活動みたいなことをしたりしてみたんです。その時、人生の恩人とも呼べる人に出会って。起業を目指していたその人は、つまらなそうな顔をしていた僕に、本当にキラキラした目でいろんな話をしてくれました。こんな風に楽しそうに生きている大人がいるんだ!って、その時、初めて思ったんです。
そしてふと、僕みたいな子ども、たくさんいるんじゃないかな?と思って。周りの大人に希望を見出せず、ここまでの学校生活で、受験勉強みたいなつまらない勉強しか教えてもらえず…そんな子どもたちと一緒に楽しいことや好きなことを見つけることができたら、と思ったのが、教育に興味を持ったきっかけです」
tanQ株式会社|スタッフ紹介 (tanqfamily.com)(滝沢 久輝氏)
今回の夏休みの課題への取組を提案した後、多くのご家庭でドリル教材を注文されたようですが、果たして本当に子どもがドリルをやりたかったのかどうかまでは把握できていません。
休み明けに、やってみてどうだったかを子ども自身が振り返り、
将来にむけた学びのあり方・自分にあったやり方を見つけるサポートが大切だと思います。
まだ夏休み期間があります。すでに配布のタブレットを活用して学習できるドリル教材がありますので、是非試していただきたいです。
ラインズeライブラリアドバンス (kodomo.ne.jp)
また、様々なサービスを試してみつのも一つの方法です。
無料版のアプリもあるので子どもと一緒に検索してみてください。
タンキュークエスト 学びをエンタメに。|カードゲームで遊んで学べる 探究型通信教育 (tanqfamily.com)
さて、後付けになりますが、
「私が夏休みの宿題をやめさせた理由」(澤田 二三夫 氏)
という記事に出会ったので、一部抜粋を紹介します。
(澤田先生は、元公立小学校の校長先生で「破天荒な校長」と言われていたそうです。)
私は、夏休みの宿題もなくしました。なぜかというと、子どもたちに勉強を好きになってもらうためです。子どもたちが「つまらない」と思うようなことはどんどんやめていこうと決めていました。ある時先生に「夏休みの宿題をなくせば、夏休み最後の出校日(登校日)はなくせるよね」と言いました。
すると先生は、「えっ、夏休みの宿題なくすんですか?そんなことできるんですか?」と驚きました。
「だって校長である私は一度も先生たちに『夏休みの宿題を出せ』と命令したことはないよ。でもみんな勝手に宿題を出している。だからやめてもいい」と言いました。(中略)
「読みたくない本を課題にして無理やり読まされるから読書嫌いになるんだ。子どもたちにもっと自由に本を読ませてあげたい。」と。
児童たちには、「読書コンクール大会があります。感想文を書きたい人は提出してください。」と言いました。夏休みの宿題をなくすことを伝えるとみんな喜んでいました。(中略)
私は保護者に話しました。
「皆さんは宿題をすることで進んで勉強するようになりましたか?宿題で勉強の習慣がつきましたか?勉強を好きになりましたか?」
「せっかくの長い休みです。子どもたちに『今しかできないこと』を体験させてあげましょう。子どもたちの自ら学ぶ力を信じて、私たち大人は子どもに何をさせてあげればいいのか考えましょう。」と。(中略)
遊びは誰もが「楽しい」と思えます。だからずっと続けられるんですよね。
でも勉強は、学校に通えば通うほどどんどん「嫌いなもの」「つらいもの」になってしまいます。それは大人たちがそういう勉強をさせているからだと思うのです。
私は小学校の校長を退職した後、幼稚園の園長として、今は小さい子たちと触れ合う日々を送っています。
園児たちは、「これなあに?」「えっ、すごい!」と言いながら楽しく遊び、遊びを通して学び、日々成長しています。
(日本講演新聞 2022年7月25号より)https://miya-chu.jp/
ちなみに、私は、高校時代、夏休みの読書感想文が書けなかったことで、一時期、不登校になりました。ホームルームの先生に「お前は真面目すぎる」と言われて、感想文は提出せずに学校に復帰することができました。このときに、苦手なものに無理に取り組まなくても、世の中は渡っていけると身をもって知りました。やらないことも選択肢の一つです。挑戦は成長の過程で必要ですが、やめる勇気をもつことのほうが大切だと思います。
暑い夏ですが、皆様、ご自愛下さいね。
【一小タイムライン】一小太鼓ストーリー
東川第一小学校の伝統芸能「一小太鼓」の歴史を紐解いてみました。
そもそも、これは学校教育の中で「あたりまえ」ではないからです。
何より、和太鼓一台あたりの価格を考えると、小中大19台もの和太鼓があること自体が不思議でなりません。
写真は、運動会で「旭岳」という演目を演奏する3・4年生です。
手前にみえるキトウシ山の色が変わっているところはスキー場です。
その奥に、残雪が残る大雪山系の「旭岳」がみえます。天気の良い日に見える景色は格別です。
つまり、この曲は雄大な北海道の最高峰「旭岳」をイメージしてつくられた曲です。
学校の廊下に掲示されている年表によれば、この曲は平成19年に採譜されたとあります。
15年もの間、代々受け継がれてきたことになります。
現在、教職員の中に和太鼓が得意な専門家はいません。
では、どのように、この伝統が引き継がれたのでしょうか。
まず、時間についてですが、教育課程の中に和太鼓の活動入っていて、総合的な学習、朝の帯時間に練習時間が設定されています。
上の学年が次の学年に叩き方を教える「伝承」によって受け継がれてきました。
こうした活動を続けるコツは、
マンネリ化させずに、「新鮮な空気感」をどのように吹き込むかにあります。
「なかよし太鼓」メンバーに、一小太鼓サポーターを紹介する様子
そこで、今年は、地域の方に練習の様子を公開し、見守り活動から感じたことなど、
メッセージをいただく仕組みを取り入れました。
サポーターさんに応援メッセージをいただきました。
「一小太鼓をはじめて聞いた時は感動しました。みんなのがんばって叩いている太鼓は観てくれるお客さんの心にきっと響きます。元気いっぱい楽しんで叩いてください。」
「一小っ子のたくましさ、力強さをたくさんの方に観ていただき、太鼓のすばらしさを伝えてくださいね。」
「伝統芸能を今年も盛り上げてください。参加できたことは、一人一人の思い出になると思います。」
サポーターで来校された寿あじさいクラブ会長さんに、
昭和59年前後が始まりとのことを伺い、記念誌で調べてみました。
昭和58(1983)年
今も続いている伝統の一小太鼓は、この頃に発足した。一小の自慢がまた一つ増えた。音楽行進での演奏は、沿道の人たちに感動を与えたそうです。
東川町内児童生徒音楽の集いで法被をまとった演奏発表している写真が掲載されていました。
昭和61(1986)年 一小太鼓を全児童で継承
昭和63(1988)年 東川招魂祭、一小太鼓出演(7月)
そして、今年、老朽化のため、リニューアルすることになった看板は、25年間の歳月を経ていることがわかりました。
平成8(1996)年 一小の看板を校舎正門前に設置(11月)
今年の7月30日のお祭りで演奏する曲は、「旭岳」と「なかよし太鼓」の2曲です。
高学年は「かぜ(疾風)」を演奏したかったようですが、
その思いは胸の内に秘めて、磨き上げる機会と捉えてほしいと
今、演奏している3曲も、初めからあったわけではなく、地域の太鼓チームの指導も取り入れながら、
少しずつ「変化」、「進化」してきたことがわかりました。
子供たちには、今まであるものを継承することに加えて、
新しいものを取り入れ工夫する視点に気づいてほしいと願っています。