音で遊んでふしづくり~世界を旅する打楽器奏者まーちゃんライブに学ぶ~

6.13文化芸術による子供育成推進事業(芸術家の派遣事業)①を行いました。

全3回の出前授業では、太鼓をつかった創作活動を継続して行うことを意図しています。

講師は世界を旅する打楽器奏者木村 正人さん(愛称 まーちゃん)

 

 

今回の授業で子供たちが得たものは、

【思考アップデート!】です。

 

全校児童26人は、はじめて、同時に19台の和太鼓を叩きました。

「たてわりホーム」の活動は、ここにつながるように仕込みをしてきました。

 

年齢差関係なく、同じリズムを叩く場を創ったのは、心を一つにするためです。

一小太鼓は学年ごとに練習し発表する。次の学年に教えるときに交流するというのがこれまでの流れでした。

しかし、30周年のビデオをみたときに、驚きました。

学年の枠をはずして、すべての太鼓を使って子供たちが一同に叩いている姿。

それは、今、失われていました。

 

それまで3つの大太鼓、スネアみたいな音のする小さい太鼓は眠っていました。

 

先週、金曜夜、一小太鼓の地域サポーター「からだげんき太鼓サークル」に参加した大人4人で大太鼓をギャラリーから降ろしました。

 

大太鼓が使われなかった理由は、

人数が減ったこともあったのでしょうが、

おそらく、台がなかったからです。

だからノコで古い台を切って作りました。

 

前日に職員がV字に19台の太鼓をセッティングをしました。

 

講師の先生をお迎えする前、準備体操で簡単なリズム打ちをしました。

初めてでも、全員が息のあった音を奏でました。

休み時間も自ら太鼓で遊んでいる子供らの即応力はすごかったです。

 

そして、木村さんを迎えました。

日本にはない中南米のリズム打ちを体感。

ジェンベ、コンガ、シェケレ

そして、木をくり抜いた自作の太鼓、

ドラムス、

流れるようなデモ演奏に拍手が湧きました。

「やりたい!」と手を挙げた代表の子が楽器体験しました。

 

そして、全員で中南米のリズム打ちで”世界へ旅”に挑戦しました。

初めて触れるリズムは難しかったのですが、

2時間長丁場、子供らは果敢に練習、

休憩中にはレパートリー3曲も演奏しました。

今年、初披露だったためか、かなり気合の入った演奏でした。

「ここまで叩けるとは、素晴らしいですね」

マーちゃんにお褒めの言葉をいただきました。

 

また、午後、上教研音楽班研修も行われ、

まーちゃんと地元の太鼓チーム羽衣太鼓と共に、近隣の音楽の先生方も太鼓で創作活動に挑戦しました。

音楽の先生でも和太鼓は初めてという方が多数いらっしゃいましたが、

わずか15分で1曲の創作ができたときにはバチの拍手と歓声がおきました。

 

 

3つのグループに分かれて、

主体的、対話的、協働的な学び、アクティブラーニング授業モデルを

和太鼓演奏で体感しました。

「3つのパートをつなぎます。」

(わーっ!)

反応は、ほぼ、子供相手の授業と同じでした。

どう繋いだらかっこいいかを意見交換後、

あわせてみました。

3つ目のグループのラストの節を全員で叩くことにして練習。

音感がいいから直ぐに音が揃います。

そして、創作した3つのメロディがつながり、最後の掛け声が決まった瞬間、

バチの拍手とともに、みんな笑顔でした。

この空気感は、ライブで一緒に体感して伝わるものです。

 

音楽は眉間にシワをよせて苦しそうに練習するものではなく、

気軽に楽しむところから始めることが何よりだと実感しました。

 

休み時間、子供たちが楽器のまわりに群がって興味津々で触っている様子は、

「やりたい!」気持ちの表れです。

 

そして、放課後も、まーちゃんのところに集まって、ドラムセットに座って叩いている様子がステキでした。

 

一小の子供たちが太鼓を通して得るものは、

 

心で打つ。

人の心を打つ。

感動を創り出す。

 

他にもたくさんの学びが生まれるでしょう。

 

午前も午後も、ラストの演奏では、木村さんの華麗な演奏でRavvastが活躍しました。

2月のRavvast「音楽の森」出前授業の文化は、今も子供たちの心の中に流れています。