2023年5月の記事一覧

スタートダッシュ!

「フォームが美しい」、「以前、外部講師を招いて練習をしていた」

運動会練習の後、子供の走力について、職員室で話題になりました。

 

昨年6月、まだコロナ状況下でしたが、

運動会前に「走り方教室」の出前授業を行いました。

講師の2人は、クロスカントリースキーで鍛えた筋金入りの足腰の強さを体現しました。

その走りに圧倒された子供たちは、本番さながらの盛り上がりでした。

<アーカイブ>「走り方教室」:「子供の問いから特別授業へ」

 

こうしたドラマには、要所で先生の関わりがあります。

例えば、リレーの練習で休む子がいるときは、かわりに先生がバトンをつなぐことがあります。

また、休み時間には子供と一緒に遊ぶ先生もいます。

情報を整理する、協力者を依頼するなど、陰でサポート役となる方もいます。

多くの支えがあって、小さな積み重ねが実を結びます。

 

日常から体を動かすことを楽しむ環境づくり、習慣化することが大切です。

 

休み時間、グラウンドで、気持ちのよい光景を目にしました。

スタートラインで両手をつき、

終わりのチャイムの合図とともに、

スタートダッシュをして、全速力で戻ってくる子がいました。

 

「なかなか、いいスタートだったよ。」

と声をかけたら、

「ありがとうございます。」

という言葉が返ってきました。

 

自分なりに、できることを見つけて、

遊び感覚で小さな努力をする様子が微笑ましかったです。

 

「質問できる子」が育つ環境づくり~予防安全~

「どうやったら連続でできるんですか?」

二重跳びを練習していた子が質問してきました。

授業ではなく、休み時間に聞いてきたのです。

 

本校では、「パワフルウィーク」という名称で全校で体力づくりを行っています。

ウィークとはなっていますが、実際には、木曜日の中休みだけ参集します。

様子を見にいくと、クラス毎に縄跳びにチャレンジしていました。

カードに挑戦する種目と回数が示してあり、それをもとに子ども同士で見合って練習をしています。

 

6年生の中には30回以上、二重跳びに成功している子がいました。

下の学年の子はその様子を遠巻きにみています。

 すると、

二重跳びを練習していた子が質問してきました。

「どうやったら連続でできるんですか?」

そこで、縄の回し方と、リズムの取り方の二つの練習方法を伝えました。

ほんの1分程度の時間です。

この時間を創り出したのは、質問した子ども自身です。

 

授業では、活動内容と目標を教師が示し、そこに向けて活動させ、達成できるまで努力を促します。

ある意味、強制力が伴う、他律的な営みが授業です。

はじめは仕方なくやっていても、できないことができるようになるのは達成感や満足感が得られます。

だから、はじめは嫌々でも、できるよと励ましたり、努力したら褒めたりする中で、

子どもはだんだん面白くなって努力するようになります。

 

この縄跳びの取り組みも、休み時間に集めて活動させているわけですから、

自主的な取り組みと言っても、完全な自由ではありません。

 

本来的な趣旨から言うと、休み時間は「休む」ことが活動です。

あくまで、子どもは「遊び」の延長の中で、推奨される提案に対して「付き合って」活動しているわけです。

そこを踏まえて、毎日の休み時間ではなく、週1回だけの参集となっています。

 

だからこそ、支える大人は、子どものやりたい気持ちを尊重し、

その願いに応じた付き合い方を、意識して関わっています。

 

つまり、「質問してくる子がいる」という事実から読み取れることは、

子どもの心が解放されている、

・できるようになりたい(できる気)、

・わかるようになりたい(わかる気)、

・やりたい気持ち(その気)、

になっている状態ということです。

 

これは、とりもなおさず、一番の支えとなる担任、サポートする教職員の集団が、

上記を意識しているから起きる素敵なドラマと実感しています。

「優言実幸」(優しい言葉で幸せが実る)、

言葉による自己肯定感を育むインプットが功を奏しているとみています。

 

反対に、もし、指示的、威圧的、子どもは大人に従って当たり前、

というような感覚で先生が授業や学級経営をしていると、

クラスに支持的風土は育ちませんし、

それを放っておくと、いじめの温床をうむことにもつながってしまいます。

 

それを防ぐ方法の一つが、いじめアンケート、体罰調査、など、子どもの声を聴く仕組みです。

大切なことは、それがあるから気をつけるではなく、

学びの主体者である子どもが自己実現を図るための環境を、

どのようにつくるかという設計図(グランドデザイン)を描き、

それを教職員で共有し、

枠組み(学年・学級・授業・行事)の中で、具体的に進めていくことです。

昨日は、「マンガ思考」という思考を視覚化するツールを学ぶ出前授業と研修がありました。

前向きな言葉かけペップトークと共に、

自己肯定感を育む予防的安全装置として、有効な方法の一つです。

すでに、中学年では、日常の振り返りでマンガ思考のシートを活用して、心の整理をする取り組みを進めています。

 

運動会も取り組みの一つです。

「ようこそ、いらっしゃいました!」

「観に来て下さり、ありがとうございます。」

「ご参加いただき、いかがでしたか?」

という言葉や態度、相手意識を発揮する子どもの姿を思い描いています。

 

 

想像力を働かせて

12日、中学年が前庭と築山周辺に「秘密基地」をつくりました。

休み時間にのぞきに行った大人が歓待を受けました。

ビュースポットのある丘の上のカフェ、

立体テレビLiveが観られるルーム、

タープの日陰のもとでルームランナーで体力づくりができるキャンプ場、

など、さまざまなコンセプトでアクティビティが楽しめる空間がデザインされていました。

豊かな発想力におどろきました‼️

朝の読み聞かせ

15日、今年初めての読み聞かせがありました。

人数の多い学年は2教室に分かれて、想像力を働かせて絵本の世界に親しみました。

ボランティアで読み聞かせをしていただいているポッケの会の方々、いつも素敵な時間をありがとうございます。

 

絵本大好き!ブックトーク

5/12、「ほんの森」の職員の方が来校され、

1・2年生の教室で「ブックトーク」を行ってくださいました。

なんと、東川町では『マイブックマイトーク事業』として、新1年生には1冊絵本がプレゼントされるとのことで、

その本を選んでもらおうと、30冊の本がフロアーに並べられた様子をみて、

「あの本よんだことある。~がでてきてね・・・」

など、子どもは興味津々の様子。

ブックトークのあと、1年生はお気に入りを本を選んだようです。

「えっ?わたしたちはもらえないの?」

と2年生の子は、去年もらったことをすっかり忘れていた模様。

大人はクスッと笑いをこらえて、ほのぼのとした空気が教室に流れていました。

 

来校された方は、日本で屈指の絵本文化でまちづくりをしている剣淵町に縁があり、

運良く、剣淵に勤務したことがある教職員と絵本にまつわる話題で盛り上がりました。

 

絵本の里大賞など絵本作家の方と交流や、

出前授業などで作品の背景に触れる機会を通して、

絵本と出会う体験は豊かな感性を育むことを改めて実感する一日でした。

 

15日には、朝の時間帯、保護者・地域の有志(ポッケの会)の方による絵本の読み聞かせが予定されています。

子どもたちは、毎月1回の読み聞かせをとても楽しみにしています。

 

子どもが言葉を獲得する過程では、聴覚入力がとても大切だと言われています。

大人の膝の上にのって絵をみながら本の内容を繰り返し聞くことで、絵本の世界に触れ、次第に言葉を覚えていきます。

「本読んで~」と子どもにせがまれたときに、

(またこの本か・・・)

とウンザリする場面もあるかもしれませんが、

その繰り返しが言語の獲得と、親子の信頼関係をつくり、豊かな言葉の感性を育むことにつながっているのです。

絵本が好きな子は、本を通して多くを学んでいます。

 

こうしたインプットを繰り返すと、自然とアウトプットするようになります。

例えば、児童会の企画で、

「今日は中休みに絵本の読み聞かせがあります・・・」

などと、ある小学校では日常の一コマでした。

つまり、良質の言葉に触れると、言葉の遊びが楽しくなり、

自然と、絵本を読み聞かせや本の紹介をするようになります。

 

各学年の国語には読書教材があります。

例えば、本の扉を紹介する場面などで、

司書さんやボランティアの方をゲストに招くなど、

子どもの読み聞かせやブックトーク、ビブリオバトルなど、

子どもたちの創意工夫ある読書活動をみていただけたらよいなとイメージが膨らみます。

 

授業も日常生活も同じです。

日々を楽しくするためは、 

「あるものに目をむける」

かどうかで変わってくると思います。

 

来月は絵本の贈呈の折り、本に触れる機会を提供いただける予定です。

ステキな授業の機会を設けてくださった関係者の皆様に感謝申し上げます。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。