学校ブログ
読書の秋
10月27日 ぶっくん来校
好きな本の紹介で交流、クイズを出してくれました。(協力:ネイパル深川)
10/12 読み聞かせボランティア来校
毎月、子どもたちは読み聞かせを楽しみにしています。
10/31
先生たちによる英語劇「3びきのこぶた」
ストーリーはALTが朗読。
オオカミ役が出てくると歓声が湧きました。
学芸会さながらの演技。
子どもをその気にさせるには、まず大人が楽しむことからですね。
煙突から進入を試みるオオカミ 果敢にジャンプするも、その先には・・・
「太鼓教室」への応援メッセージ~保護者・CS委員の感想から~
まねっこダンス!「右!」(みーぎ!)
心をほぐす遊びから始まった出前授業。
この一コマの中に、ハッ!とする学びがありました。
太鼓を叩く前には準備体操をして体と心をあっためてから練習をはじめるのだそうです。
<保護者の感想>
・楽しんで良いところを見つけながらの指導でみんなが生き生きと本当に楽しそうに学んでいる様子が見ている側にも伝わりました。
「子どもが意欲的に学ぶ」場づくりをする際、変わらない共通の原則があると思うのです。
それは、「教えて褒める」という「礎」です。
今回、ご指導いただいた北海若衆太鼓の竹内さんは子ども園の園長先生をされています。
日々、子どもの教育に関わる大人が切磋琢磨して磨いた技は、練習で鍛えた太鼓の音のように、子どもの「心に響く」のだと感じました。
模範演奏は、入門したときに最初に覚えるという「清流けんかばやし」。
なんと、大人に混じって、小学校1年生のメンバーが演奏。
「初心忘れるべからず」という諺があります。
太鼓を始めた頃の気持ち、基本を大事にするというメッセージをうけとりました。
目線や足の構えなど一つ一つポイントを示して練習する中で、次第に音が変わっていきました。
最も印象に残ったのは、「心で打つ」です。
「悲しい気持ちでたたいてみよう」
20人もいるのに、弱々しい音になりました。
「怒った気持ちでたたこう」
はち切れんばかりの強い音になりました。
見る人に感動を与えるには、力や構えもあるけれど、心をこめることが大切というメッセージを、頭だけではなく全身で感じ取った場面でした。
そして、最後の応援演奏は、新しいという意味の「あらた」
曲紹介のときに、太鼓の歴史について教えていただきました。
「太鼓は神社にお願いするときに使った楽器だった。だから神社には必ず太鼓があったでしょ。神様にたくさんお米がとれますように。天気が良くなりますように。みんなが平和でいられますように。そういうお祈りをするときに、心を一つにするときに使ったのが太鼓。」
「そんな昔からある大事なものを、みんなは学校でいつも触れることができる。とてもいい学校だね。うらやましいなと思います。」
今回の企画の経緯もお話いただきました。
「そして、今日は、校長先生が私たちを呼んでくれました。」
「30年前の記憶、ありませんでした。」(笑)
「でも、話をきいて、そういえば石狩に行ったって思い出しました。」
「じゃあ、行きます!」って。
「校長先生がみんなのために、やってくれたの。」
「人の心ってすごいね。子どもたち大事だから、やってあげようっていう気持ちが今日になりました。」
「いろんな人の気持ちがあって、今日この場があって。」
「ありがとう、っていう気持ち、感謝の気持ち。」
「あたりまえじゃないよ」
「ありがとう、って気持ちをこめて北海若衆太鼓は心で打っています。」
「みんなも、この大事な心を忘れないで、これからも元気でいてほしいと思います。」
会場後方で、2名のCS委員の方々が参観されていました。
「躍動感のある演奏はもちろん、指導力にも驚きました。自己紹介から、準備体操、太鼓の練習まで、子どもたちと一緒に楽しく活動する様子が素晴らしかったです。」
また、涙ながらに感謝の言葉をいただきました。
「感動で心が震えました。ありがとうございます。」
やらせっぱなし、ほったらかしでは伸びません。過程を認める声かけが大切です。
その根底には、共に子どもの成長を喜ぶ「愛情」があります。
いただいた感想にも、子どもへの応援の「心」を感じます。
25日、学校運営協議会にて、CS委員さんから今回の太鼓教室について話題が出されました。
「以前に比べて、ずいぶん上手くなった。」
「かつては、地域のKさんが太鼓を指導していました。今回の授業のことを伝えにいきました。」
「移住者ですが、昔から続く思い、一緒に太鼓をたたいた、という思い出をもつことは意義がありますね。」
2年間、地域の行事が中止となり、学芸会も保護者のみの公開という状況です。
地域の方々からは、(子どもや保護者の顔がわからない)という声を聞きました。
3年ぶりに、時間をかけて話し合った末に開催された「ふるさと祭り」。
地域の皆さんの厚情に支えられて学校があることを実感しました。
何か恩返しをしたい、皆さんの思いに応えたいと、今回の特別授業を企画しました。
そして、保護者にいただいた感想には、この先を見据えた大切なメッセージを紹介しました。
・今後も毎年の繋がりとなれたら、子供達の成長を観ていただけて、よい刺激、勉強になると思いました。また、お会いしたいです!!
「毎年の繋がりとなれたら…」
という願いが叶ったら、なんと素敵なことでしょうね。
なんと、令和5年は「一小太鼓40周年」なのです。
これまで10年の節目に記念事業を行ってきたようです。
今回招いた北海若衆太鼓は、2019年、30周年記念講演を行っています。
「お世話になった人をゲストに呼ぶというのもいいね」という話題がでました。
一小太鼓は、ラトビアに交流の参加した歴史があります。
圧巻段田のは、1994年、東川町に招かれたブリギッタ女子が第一小学校で聴いた羽衣太鼓に感動したことだ。その感動がゆえに、羽衣太鼓ジュニアを1995年の「ラトビア生徒による歌と踊りのフェスティバル」に招待するという大事業につながった。小学6年生から中学2年生までのメンバー10人、それに付き添いの父母と町民という総勢22人が、おおきな 和太鼓を国際便の手荷物として持ち込んでラトビアへ渡った。世界20カ国から参加した音楽と踊りの祭典で、羽衣太鼓ジュニア喝采を浴び、子との城塞跡や有名な教会などといったところで太鼓を響かせた。
(『東川町物語』P.198)
1994年は平成6年です。
その前年の平成5年には、「一小太鼓10周年記念式典」が挙行されています。つまり、記念事業に関わって、一小太鼓は羽衣太鼓と交流していたことがわかります。つまり、一小の卒業生がラトビア交流に参加しているのです。
令和4年は中学校の吹奏楽部がアイルランドのゴールウェイとの交流に参加しました。
「練習を続けていけば、海外交流の可能性あるかもしれないですね。」(笑)
子どもたちに夢のある語りをするのも、動機付けになると考えます。
40周年にむけて、子どもたちのために何ができるか、保護者、地域の皆さん、教職員がアイデアを出し合っていく機運が高まっていくとよいなと、良い雰囲気の中で協議会が終わりました。
今回の取組が、各方面に何らかの波及をもたらすのではないかと、ワクワクしています。
【ポイント解説】リンクから動画で演奏が聞けます!
「山口太鼓流 北海若衆太鼓」は平成2年1月に、岩手県宮古市に本家がある「山口太鼓の会」の北海道支部として、大麻に誕生し、日々活動を続けています。
【参考】
山口太鼓の会 清流喧嘩ばやし
【CS便り】感動!「子ども太鼓教室」
10/22(土)、江別の和太鼓チーム「山口太鼓流 北海若衆太鼓」10名の方々をお招きして、「子ども太鼓教室」を行いました。一小太鼓メンバーに加えて、近隣の和太鼓愛好者も含めて10名が和太鼓練習を体験。参観者を含めて総勢30名で迫力ある演奏を堪能しました。
和やかな自己紹介に始まり、遊んで体をほぐし、リズムの唱和や構え方など、目で見る、耳で聴く、体で感じて「心で打つ」太鼓の魅力に触れ、子どもの変容する姿がみられました。
お別れの際、子どもたちは若衆メンバーに直接お礼を伝えることができました。心で感じたことを素直に言葉にしているところが素敵でした。その言葉を聞いて、メンバーの方々も嬉しそうな表情で「いい音を出している」「太鼓に向かう姿勢が素晴らしい」など声をかけてくださいました。子どもたちには励みになったことと思います。
また、心が震える演奏を、保護者、CS委員、地域の方々と一緒に体感できたことを嬉しく思います。運営面でもサポートいただき、心から感謝しております。
参加者の感想など詳しくは
【地学協働便り】「熱烈!感動!若衆太鼓」をご覧下さい。
学校だよりのページからどうぞ!
給食で地元農家の新米を食す秋
10月5日、3・4年生が総合的な学習で田植えと稲刈り体験をさせてもらった圃場で育った新米を届けていただきました。
10月17日の給食のメニューで「一小米」のご飯が提供されました。
地域の方々の温かい心が込められた美味しいお米を味わいました。
ちなみに、この日の給食メニューは、
ご飯、わかめとねぎのスープ、厚揚げの麻婆豆腐、もやしと海藻の中華あえ、でした。
寒くなってきましたが、子供たちの食欲はいつものように旺盛で、元気満点で生活しています。
毎年お世話になっている関係の皆様方のご厚情に感謝申し上げます。
PTA懇親ミニバレー
15日、午前、PTA会員の懇親も兼ねてミニバレーで汗を流しました。久々の運動に息があがりつつも、コートには笑いと拍手に満ちた楽しい時間が流れています。
健康第一ですね♪
企画されたPTA育成部の方々、ご参加いただいた会員の皆さま、ありがとうございます!
【出前授業】アウトリーチ編~書家 浜野龍峰先生の生き方に学ぶ
10月3日、東川町文化交流課と連携して高学年を対象に特別授業を行いました。この授業は、浜野龍峰書展『無常』(10月1日~30日「東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠギャラリー2」にて開催)に関わって、子どもたちに芸術文化に触れる機会を設けようと企画いたしました。
授業の様子を学級担任のレポートからお届けします。
___________________
『HEROES』(高学年・学年通信)
書家 浜野龍峰先生から学ぶ
3日(月)の5時間目に,世界でご活躍されている書家である浜野龍峰先生を講師に迎え,書写の授業を行いました。
特攻隊の遺書から始まり,文字に心があることを伝えてくれました。
また,「心」という漢字の昔の文字を学びました。次に,実際に筆でたくさんの「点」や「線」を書きました。「線」が「点」から始まっていることを改めて学習しました。
その後,1人1人の名前の1字を浜野先生に書いていただき,それをお手本に,「点」から書きはじめることを意識して,自分の名前の1字を書きました。
浜野先生からわかりやすく指導していただきながら,とても丁寧に,一画一画大切に書いていました。
以下は,子ども達の感想です。
「ipadなどの場合では,思いを込めても込めなくても全て同じ文字として送られる。筆などでは,思いを込めるとその思いが文字として現れ,送った人に思いが伝わるということを知ったので,今度から何かを書くときには,ぼくも思いを込めて自分の字で書こうと思いました。」
「浜野さんに習字を教えてもらうと,最初に書いたのより何倍も上手く書くことができました。」
「特に私は名前の大切さを教えていただいて,名前をしっかりていねいに書きたいと思いました。」
「楽しみながら学ぶことができました。とても面白い方で話しやすかったです。」
浜野先生の書作展は,今月末までせんとぴゅあⅡで行われていますので,ぜひ足をお運びください。
_________________________
この特別授業に関わって、浜野先生と親交のある方々が多数来訪され、子供たちの学びを支えていただきました。
また、授業を参観した教員にとっても、学びに向かう姿勢、人としてのあり方、子供への関わり方など、意義深い学びがありました。
ご教授いただいた浜野龍峰先生、サポートいただいた皆様方に心から感謝申し上げます。
国際社会に旅立つ日本人となる子供たちに、価値ある学びの場をつくるのが私たちの役目と、志を新たにした一日になりました。
学校便り8月号WEB版発行しました
夏休みの思い出を語る子どもたちの様子について、裏面に記しています。
宿題をなくしたことから、一人一人何かしらの変化があったようです。
8月13日、3年ぶりの開催となった第一自治振興会主催「ふるさと祭り」には、多くの子どもたちが参加し、賑わいました。太鼓や盆踊り、抽選会など、交流を楽しむ様子がうかがえました。
さて、授業が始まり、子どもたちは、水泳学習、野菜の収穫、マラソン練習、他校との交流学習など、久々の授業を楽しんでいるようです。
9月21日の研究会(上川へき地複式教育連盟中部地区研)にむけて、先生たちは授業づくりに熱が入ってきています。
「教えない」授業づくりにむけて、どんな工夫をしたらよいかと、私も学ぼうと謎解きキーワードを入れてみました
巻頭テーマ:『心の引き出しを開ける問いかけ』
謎解きキーワード→「引き出し」→( )→「ごん」
くわしくは表面に記載しています。
ご覧頂ければ幸いです。
8/13ふるさと祭り
第一自治振興会主催「ふるさと祭り」が行われます。
只今、櫓、テント、音響設備等が設置されました。
実行委員の方々によって、盆踊り、抽選会等の準備が進められています。
一小PTAの屋台も16:30~準備が始まるとのことです。
また、一小っ子のボランティア有志が、櫓の上で太鼓を叩いて祭りを盛り上げてくれます。
将来の地域を守り育てていく力になってくれることを楽しみにしています。
ご参加される方は、感染対策にご協力のほどよろしくお願いします。
17:30~地域ふれあい時間
18:05~子ども盆踊り
18:30~大人盆踊り
18:55~子ども抽選会
19:20~大人抽選会
20:00~餅まき
(終了20:30予定)
学校夏便り(長文ですが、多分面白い)
「夏休みの宿題は出しません」
と保護者会でお伝えした時、一瞬の戸惑いの後、「えっー!」という驚きの反応を目にしました。
加えて、子どもの希望をとって夏休みドリルを注文したければ購入サポートはしますが、本来そういう教材もご家庭で準備いただくもので、個人の意思で学習する教材の斡旋は学校の本来の役目ではないことをお伝えました。
様々な意見交流の中で、
「時代は変わっている、考え方を変えるときなのかな」という声をお聞きしました。
朝会講話では、夏休みの課題の取組が変わったことについて高学年の子どもはよく理解しているようでした。
代表の子のスピーチでは、「夏休みの課題はないけれども自分で考えて勉強したい」という意思表示をしていました。こうした意識が浸透した裏側には、授業で子どもたちが考えを表明する場面がありました。高学年のクラスではタブレットで夏休みの過ごし方プランを相互に発表していました。
今回は詳しい経緯についてお伝えしようと思います。まず、参考までに以下をご覧下さい。
小学1年生、初めての夏休み! 学習はどうしたらいい?【第1回】学習計画、立てる?立てない?
https://benesse.jp/kyouiku/202207/20220720-2.html
ベテラン教諭の論議の中では、「夏休みの計画は立てなくてもいい」が結論です。
保護者会でお伝えする前に職員で話した際、自身の体験や子育ての経験などを通して語り、
「長期休みだからこそできることをみつけてゆったりと過ごす環境づくり」
にウェイトをおくことが大切と方向性が定まりました。
そもそも、夏休みの宿題はなぜあるのか?本当に必要なものか?この問いをダイレクトに投げかけるところからはじめようと。
多かれ少なかれ学習に苦手意識を抱いたことがある方もいるかと思いますが、
「自分にあった学びのあり方」を見つける関わりをしていただいたことはありますか?
周囲の大人が上手にサポートしてくれる環境があれば、道は開けると思うのですが、逆の体験をしてしまうことがあったのではないかと。例えば、「その志望校は無理」などと否定されるような言葉かけで自信をなくしたネガティブな体験が残っているとしたら、それは記憶を書き換える必要があります。
今、「個別最適な学び」とか「探究的な学び」が言われていますが、
簡単に言うと、「学ぶことが楽しい」
という体験の中で学びの興味・意欲が持続することです。
子どもの頃に夢中になった遊びを思い浮かべていただければイメージしやすいのではないかと思います。
ちなみに、私はブロック遊びや、プラモデルの組み立て・分解、壊れた電気製品を直すなど、手を動かすことや工作が好きでした。
思いかげず、ある探究学習教材に関わっている方の仕事の動機を目にしました。受験勉強に向かう苦しさから、どのように立ち直っていったが記されています。
____________________
地元の中学から高校受験をするも、受験勉強が嫌すぎて「もう二度としたくない」と決意。ここでも不屈の精神と集中力を発揮して高校→大学へと進める学校に進学。しかし「周りの大人は誰も楽しそうに生きていない」という思いから、学ぶ意味を見出せずにいた…
「自分でもどうしていいか分からず、大学1年の時に起業している方に話を聞いたり、就職活動みたいなことをしたりしてみたんです。その時、人生の恩人とも呼べる人に出会って。起業を目指していたその人は、つまらなそうな顔をしていた僕に、本当にキラキラした目でいろんな話をしてくれました。こんな風に楽しそうに生きている大人がいるんだ!って、その時、初めて思ったんです。
そしてふと、僕みたいな子ども、たくさんいるんじゃないかな?と思って。周りの大人に希望を見出せず、ここまでの学校生活で、受験勉強みたいなつまらない勉強しか教えてもらえず…そんな子どもたちと一緒に楽しいことや好きなことを見つけることができたら、と思ったのが、教育に興味を持ったきっかけです」
tanQ株式会社|スタッフ紹介 (tanqfamily.com)(滝沢 久輝氏)
今回の夏休みの課題への取組を提案した後、多くのご家庭でドリル教材を注文されたようですが、果たして本当に子どもがドリルをやりたかったのかどうかまでは把握できていません。
休み明けに、やってみてどうだったかを子ども自身が振り返り、
将来にむけた学びのあり方・自分にあったやり方を見つけるサポートが大切だと思います。
まだ夏休み期間があります。すでに配布のタブレットを活用して学習できるドリル教材がありますので、是非試していただきたいです。
ラインズeライブラリアドバンス (kodomo.ne.jp)
また、様々なサービスを試してみつのも一つの方法です。
無料版のアプリもあるので子どもと一緒に検索してみてください。
タンキュークエスト 学びをエンタメに。|カードゲームで遊んで学べる 探究型通信教育 (tanqfamily.com)
さて、後付けになりますが、
「私が夏休みの宿題をやめさせた理由」(澤田 二三夫 氏)
という記事に出会ったので、一部抜粋を紹介します。
(澤田先生は、元公立小学校の校長先生で「破天荒な校長」と言われていたそうです。)
私は、夏休みの宿題もなくしました。なぜかというと、子どもたちに勉強を好きになってもらうためです。子どもたちが「つまらない」と思うようなことはどんどんやめていこうと決めていました。ある時先生に「夏休みの宿題をなくせば、夏休み最後の出校日(登校日)はなくせるよね」と言いました。
すると先生は、「えっ、夏休みの宿題なくすんですか?そんなことできるんですか?」と驚きました。
「だって校長である私は一度も先生たちに『夏休みの宿題を出せ』と命令したことはないよ。でもみんな勝手に宿題を出している。だからやめてもいい」と言いました。(中略)
「読みたくない本を課題にして無理やり読まされるから読書嫌いになるんだ。子どもたちにもっと自由に本を読ませてあげたい。」と。
児童たちには、「読書コンクール大会があります。感想文を書きたい人は提出してください。」と言いました。夏休みの宿題をなくすことを伝えるとみんな喜んでいました。(中略)
私は保護者に話しました。
「皆さんは宿題をすることで進んで勉強するようになりましたか?宿題で勉強の習慣がつきましたか?勉強を好きになりましたか?」
「せっかくの長い休みです。子どもたちに『今しかできないこと』を体験させてあげましょう。子どもたちの自ら学ぶ力を信じて、私たち大人は子どもに何をさせてあげればいいのか考えましょう。」と。(中略)
遊びは誰もが「楽しい」と思えます。だからずっと続けられるんですよね。
でも勉強は、学校に通えば通うほどどんどん「嫌いなもの」「つらいもの」になってしまいます。それは大人たちがそういう勉強をさせているからだと思うのです。
私は小学校の校長を退職した後、幼稚園の園長として、今は小さい子たちと触れ合う日々を送っています。
園児たちは、「これなあに?」「えっ、すごい!」と言いながら楽しく遊び、遊びを通して学び、日々成長しています。
(日本講演新聞 2022年7月25号より)https://miya-chu.jp/
ちなみに、私は、高校時代、夏休みの読書感想文が書けなかったことで、一時期、不登校になりました。ホームルームの先生に「お前は真面目すぎる」と言われて、感想文は提出せずに学校に復帰することができました。このときに、苦手なものに無理に取り組まなくても、世の中は渡っていけると身をもって知りました。やらないことも選択肢の一つです。挑戦は成長の過程で必要ですが、やめる勇気をもつことのほうが大切だと思います。
暑い夏ですが、皆様、ご自愛下さいね。
【一小タイムライン】一小太鼓ストーリー
東川第一小学校の伝統芸能「一小太鼓」の歴史を紐解いてみました。
そもそも、これは学校教育の中で「あたりまえ」ではないからです。
何より、和太鼓一台あたりの価格を考えると、小中大19台もの和太鼓があること自体が不思議でなりません。
写真は、運動会で「旭岳」という演目を演奏する3・4年生です。
手前にみえるキトウシ山の色が変わっているところはスキー場です。
その奥に、残雪が残る大雪山系の「旭岳」がみえます。天気の良い日に見える景色は格別です。
つまり、この曲は雄大な北海道の最高峰「旭岳」をイメージしてつくられた曲です。
学校の廊下に掲示されている年表によれば、この曲は平成19年に採譜されたとあります。
15年もの間、代々受け継がれてきたことになります。
現在、教職員の中に和太鼓が得意な専門家はいません。
では、どのように、この伝統が引き継がれたのでしょうか。
まず、時間についてですが、教育課程の中に和太鼓の活動入っていて、総合的な学習、朝の帯時間に練習時間が設定されています。
上の学年が次の学年に叩き方を教える「伝承」によって受け継がれてきました。
こうした活動を続けるコツは、
マンネリ化させずに、「新鮮な空気感」をどのように吹き込むかにあります。
「なかよし太鼓」メンバーに、一小太鼓サポーターを紹介する様子
そこで、今年は、地域の方に練習の様子を公開し、見守り活動から感じたことなど、
メッセージをいただく仕組みを取り入れました。
サポーターさんに応援メッセージをいただきました。
「一小太鼓をはじめて聞いた時は感動しました。みんなのがんばって叩いている太鼓は観てくれるお客さんの心にきっと響きます。元気いっぱい楽しんで叩いてください。」
「一小っ子のたくましさ、力強さをたくさんの方に観ていただき、太鼓のすばらしさを伝えてくださいね。」
「伝統芸能を今年も盛り上げてください。参加できたことは、一人一人の思い出になると思います。」
サポーターで来校された寿あじさいクラブ会長さんに、
昭和59年前後が始まりとのことを伺い、記念誌で調べてみました。
昭和58(1983)年
今も続いている伝統の一小太鼓は、この頃に発足した。一小の自慢がまた一つ増えた。音楽行進での演奏は、沿道の人たちに感動を与えたそうです。
東川町内児童生徒音楽の集いで法被をまとった演奏発表している写真が掲載されていました。
昭和61(1986)年 一小太鼓を全児童で継承
昭和63(1988)年 東川招魂祭、一小太鼓出演(7月)
そして、今年、老朽化のため、リニューアルすることになった看板は、25年間の歳月を経ていることがわかりました。
平成8(1996)年 一小の看板を校舎正門前に設置(11月)
今年の7月30日のお祭りで演奏する曲は、「旭岳」と「なかよし太鼓」の2曲です。
高学年は「かぜ(疾風)」を演奏したかったようですが、
その思いは胸の内に秘めて、磨き上げる機会と捉えてほしいと
今、演奏している3曲も、初めからあったわけではなく、地域の太鼓チームの指導も取り入れながら、
少しずつ「変化」、「進化」してきたことがわかりました。
子供たちには、今まであるものを継承することに加えて、
新しいものを取り入れ工夫する視点に気づいてほしいと願っています。
人生を豊かにする「前向きな言葉かけ」いつもありがとう
今週は各学年の参観日が行われています。
公開される授業は1時間ですが、その時間にみえる子供の姿は毎日の積み重ねです。
本校の強みは何か?
と問われたら、
「子供をまるごと受け入れ広い心で接している」こと。
しないことは何?
と問われたら、
「子供を叱らない」こと、
と自信をもっていえます。
他人と一緒に過ごす中では何かとトラブルは起きます。
その時に、どうしてそうなったのかを一緒にみつけることが大切だと考えています。
スタートは、
「どうしたの?」
と状況を把握します。次に、
「どうなったらいい?」
と理想の状態(目標)を定め、
「どうすればいい?何か手伝えることある?」
と方向づけと後押しをする。
問題を客観的に捉えて、解決にむけて寄り添う関わりです。
先生と子供のやりとりをみていると、こうした場面をよく見ます。
授業に集中できないときがあれば、声をかけて状態を把握し、「待ってるよ」と無言のサインを出して、動き出すまで見守る。
忘れ物などがあれば、道具を貸して活動の手助けをする。
「雨にも負けず」の詩にあるような対応が日常的に行われていることに心をうたれます。
「自立」する子が育つ環境は、大人が「待つ姿勢」・「手放す感覚」から生み出されると感じています。
高学年の参観授業は鑑賞でした。曲を聴いて思い浮かんだ自分の考えを書く活動。
低学年の音楽授業は、リズムを感じて自分が選んだ動物の鳴き声を表現する活動。
2つの授業の共通点は、「自己決定」する活動です。
自分で決めたことには責任が伴います。
子供は自分で選んだことは最後までやり遂げようとします。
しかしながら、
「怠ける」、やらないことを「ごまかす」、面倒くさいことから「逃げる」、
都合よく理由をつけて「正当化する」、「批判する」ことで自分を守るなど、
人は心に何か弱い部分をもっていることには気をつけなければなりません。
その心の状態が行動に出てきたときには、
「違うよね、本当はこうしたいのかな?」と問いかけなど、正しい行動を促すことがあります。
その際も、「前向きな言葉かけ」で共感的に伝えることを大切にしています。
説諭する場合も、子供の心に染みいるように、信頼関係をつくる努力を積み重ねています。
「教諭」は教え諭すと書きます。
「教える」のはそれほど難しいことではないのですが、
「諭す」のは鍛錬を積んでできるようになるものだと、
これができることが、先生の専門性だと感じています。
ご家庭でもお子さんの対応で悩むことは誰もが経験されていることと思います。
親には心配をかけたくないと思うのが子供です。
言葉や態度の奥にある子供の「心」がみえていますか?
本当に思っていることは何かを感じようとしていますか?
子供は何かサインを送っているものです。
それがわかったときに親も成長すると思うのです。
(気がつかなくてごめんね、教えてくれてありがとう)
そういう気持ちをもって子供の姿を見つめる大人であっていただきたいと願っています。
保護者の方のみならず、子供の様子や先生がどんな授業をしているかをご覧いただく機会をもうけて、
「地域の大人」が相談にのってくれる「あたたかく見守る学校」
映画「みんなの学校」に表されている「世界観」を皆さんで共有し、
様々な意見を交わして、
人生を豊かにする「前向きな言葉かけ」を大切にしていく、
あたたかいコミュニティになっていくことを夢見ています。
今日、ご家庭で職場で、大切な方にどんな言葉をかけますか?
まず、心の中で唱えていただきたい魔法の言葉があります。
(いつも、ありがとう)
次に出てくる言葉に何か変化がおきるかもしれません。
まず、鏡にむかって自分に声をかけてみましょう。できれば声に出していただけると幸いです。
(いつも、ありがとう)
【一小タイムライン】地域の人に支えられ愛される学校に
学校に隣接する第一地区コミュニティセンターでは、地域の人々が集まって様々な活動が行われています。
シニア向けの健康教室、ヨガのサークル、放課後は子どもむけの英語スクールも行われています。
また、コミュニティタクシーも地域の人の手で運営されており、放課後に学童保育や少年団を利用する子どもの見守りをサポートしていただいています。
もし、これらの子どもたちを支える体制がなかったら、保護者が迎えに来るまで学校で子どもを預かることになります。すると、翌日の授業準備をする時間がとられることになり、勤務時間の中で業務を終わらせることができなくなってしまいます。
一般的に、学校敷地内や隣接する保育所などに児童館が併設されている場合もありますが、本校のように小さな学校ではそういった施設が近くに設置されないことが多く、町中にある大きな施設を利用することになります。
東川町も中央にある学校に併設する施設で学童保育が行われていますが、利用は任意となっています。
放課後に子どもがどんな過ごし方をするかは各ご家庭の方針に基づいて判断されることですが、
毎日の変化に応じて、各施設と連絡をとりあって子どもの安全を守っています。
子どもの希望にあった過ごし方ができる環境、安全・安心な居場所づくりは社会教育を担う行政・学校・地域の連携で成り立っています。
それを支える多くの方々の支えがあること、挨拶やお世話になっていることに対して感謝を伝えられるように毎日、声かけをしています。
とはいえ、子どもですので、いつも礼儀正しくできるとは限りません。はしゃぎすぎたり、喧嘩などで、ご心配をおかけすることも多々あります。
何かあったときに、学校の指導が良くないとか、家庭のしつけが良くないとか、お叱りをうけることもありますが、得てして、社会の中で一番ルールを守っているのは、子どもだということをご理解いただきたいのです。
コロナの影響で様々な制限を受け、感染症対応マニュアルに沿って教育活動をする中で、未だに給食時は完全なる「黙食」です。
その整然たる素直な姿をみるとき、
子どもは大人の管理の下に、我慢を強いられる存在であること、
同時に、大人は子どもに見られていることを意識して生活することが大切だと気づかされます。
地域で行われた会議の折り、
「子どもたちのためにも夏のお祭りを再開したい」
「飲食しないのであればよいのでは?」
「安全のために、もう少し待ったほうがいい」
など、様々なご意見を伺いしました。
未だ収束の見通しがない状況ですが、隣接の旭川市では音楽大行進や、美瑛町ではマラソン大会が再開されました。
東川町も感染対策をしながら様々なイベントが少しずつ再開される方向で動いています。
学校の伝統芸能「一小太鼓」のステージ出演依頼が届き、その対応について検討し始めたところです。
また、第一小校区の第一自治振興会および各町内会、コミュニティスクール、PTAなど様々な団体でも今後の運営について論議が進められています。
いずれにせよ、様々な意見をもとに、よく話し合って、
「今できること」を探していくことが大切だと考えています。
そんな地域の人の温かい気持ちが伝わってくる「おもてなし」を発見しました。
夜の会議が行われたコミュニティセンターの入り口には、キャンドルライトの明かりが灯されていました。
まだ明るいうちはよくわからなかったのですが、暗くなった帰りがけには参加された各町内会のみなさんはきっと癒やされたことでしょう。
私もこの明かりをみて、ほっとした気持ちになりました。
これも今できることの一つだと思いました。
あたたかい地域の人に支えられ愛される学校づくりをめざして、
未来をつくる子どもが笑顔になるよう、子どもの心に寄り添い、耳を傾け、
日々、小さな努めを果たしていきたいと考えています。
タブレットで自在に学ぶ子どもの成長
6/10金、上川教育局から講師を招いて、2年生と5・6年生の授業参観をもとに職員研修を行いました。
2年生の授業は別日に行いましたが、事前動画のダイジェストをみていただいて、ポイント解説をいただきました。
「1年生にクイズ問題を出すという学習の目的が簡潔・明瞭でわかりやすい」とコメントをいただきました。
5・6年生は、タブレットを活用した自学スタイルでしたが、集中して自分の考えを端的にまとめていく様子がみられました。
説明文のポイントと学校の良いところを伝えるために、ロイロノートという道具を活用して要点を整理しました。メモとプレゼン資料を同時につくっている感覚です。
従来のノートやワークシートといった紙と鉛筆を使わなくても、
要点を整理し、まとめた段階で瞬時に、大型テレビの画面上で共有できるので時間短縮になります。
タブレットはノート代わりではなく、ノート以上の便利な機能を使いこなす文房具となっていることを実感します。
先生が説明しながら黒板に書いたものをノートに写す型の授業はすでに過去のスタイルになっています。
現在は、「説明しない、教えない」スタイルが基本です。
次のような探究型の授業が求められています。
1 必要な情報は自分で調べて、情報を整理・共有し
2 課題やギャップを感じたところで、考えを互いに交流する場をつくり
3 知的創造を促す
つまり、先生にはファシリテーターやガイドとしての役割が重要になっています。
もちろん、子どもの意見に耳を傾け、良いところを認め励ます姿勢は、これまで同様に、学習の意欲づけにはとても重要です。
授業後の検討会では、演習で「なぞかけ詩」の問題が出されました。
問題は次の短い一文です。
「手製の檻に入っている」
さて、これを聞いて、どんなこと・ものを思い浮かべますか?
「知っている人は言わないで下さいね。」
との追加指示を聞かずに、
「・・・・」と詩の題名を思わず答えてしまう場面もあり、笑いが起きました。
子役とはいえ、忠実に正解を答えたくなる昔ながらの学びの型は体にしみこんでいるものです。
しかしながら、その後は、皆が違うものをイメージし、意見がわれました。
多様な意見を共有し、互いに認め合い、知的思考を促される学びの楽しさを味わうことができました。
先生や子どもが、
「明日の授業が待ち遠しい」
という感覚になったときに、成長のドラマが生まれる期待感にあふれた楽しい時間でした。
運動会にむけて「自動前心」
6/1、総練習の予定でしたが、明日と明後日は雨予報のため、本日の全体練習の時間を拡大して対応することになりました。
開会式、応援合戦、徒競走のあと、「一小太鼓」3曲を演奏しました。
学年が上がるにつれ、リズムがぴったり迫力が出てきます。
経験を積む中で、互いの成長を認め励まし合う雰囲気が伝わってきます。
全校玉入れは、グループに分かれてチャレンジしました。
今年の運動会テーマは、
「あきらめずに 走りきれ!レッツーゴ ー小っ子」
開閉会式の運営や、整列・入退場も含めて、
児童会の担当の子が声をかけて、
自分たちで運動会をつくろうという意欲が伝わってきました。
放課後は、予想通り、雨となりました。
今週末の天気は曇り予報となっています。
練習の成果を発揮できるよう準備をすすめてまいります。
*学校便り5月号を発行しました。
「学校だより」のページからご覧下さい。
子どもの「問い」から特別授業へ
「走り方ってあるんですか?」
この一言から、外部講師を招いた授業が生まれました。
教室では子どもの興味・関心を高める様々な工夫をしています。
フィードバックとして「リレー練習の動画をみてみない?」と問いかけた先生、
それに反応した一人の子。
走り方のフォームについての素朴な疑問には、
本番で「勝ちたい」という目標と、速く走ることへの憧れがこめられていると感じました。
「きっと、あるよ。きいてみようか?」
過去に指導をうけた経緯がわかり、子どもの願いを伝えました。
即座に担当の先生が依頼に動き、スポーツボランティアが来校することになりました。
翌週、全校リレー練習に外部講師として来校された2人は、クロスカントリー少年団の指導など、町内でスポーツ振興に尽力されています。
これまでも、マラソン大会や体力テストなどのサポートをしていただいたので、子どもたちは歓迎ムードの中
授業が始まりました。
はじめは、ミニハードルを使って、飛び越える動作。次に、ジャンプ。腕を上方にあげて、ジャンプ。
各動作を見本を示して2回ずつ繰り返し、運動時間を確保しつつリズム感のある流れで、子どもたちはやる気満々で挑戦しました。
特に、腕ふりには時間をかけて、肘をまげること、後ろにひくことを繰り返し、その要素を生かして、
前方に飛ぶように走る完成形にもっていきました。
準備体操も含めて30分程度、その後、2チームに分かれてリレー練習。
チームには、大人も入り、講師の2人は1走となりました。
号砲とともに、ロケットスタートと歩幅の広いダイナミックな走りをみて、子どもたちから「はやーい!」と歓声があがります。
低学年にバトンは渡り、元気にコースを周回していきます。
続く中学年も腕を振ってリズミカルな走りをしていきます。
そして、高学年、バトンパスもスムーズで本番さながらの展開に、大人も本気を出して走りました。
アンカーの6年生がゴールするまで、手拍子、声援が鳴り響きました。
よくあることですが、子どもの中には練習では本番のように力を出さないようにする傾向があります。
しかし、今日の練習では、まったくそんな様子はありませんでした。
そして、一人一人が自分最高の走りをしようと、腕を振り、足を上げ、リズムを刻むようなステップで駆け抜けたリレーでした。
子どもたちがつないだバトンは「やる気」です。
「走り方ってあるんですか?」
という一人の子の声が、全員の本気につながった瞬間。
担当の先生の指名や子どものリクエストで急に走ることになって戸惑いながらも走った先生、
その姿を微笑ましくみてサポートした先生たちも、何か心に感じるものがあったようです。
今年の重点目標は「自動前心」。その姿がみえました。本番が楽しみです。
【全校リレーの学び】「走り方」を見直す
「リレー動画をみせてほしいです」
見終わると、何を聞いたわけではないのに、気づいたことを話し出します。
「だんだん前に近づいて、もう少しで抜けそうだったのに・・・」
自分が走っていた場面の再現でした。
「思い出したんだね。他には?」
「足がちょこちょこしている」
「手を後ろに引いていない」
耳を傾けていると、
「走り方ってあるんですか?」
と質問が出てきました。
「ああ、習ったことあるよ。」
この前、私の走るフォームをみていた様子を聞くと、
「足幅が広く伸びていた、手もふれていた」
とプラスの反応が返ってきました。
そして、昨年の外部の先生から走り方を習ったことを語り出します。
どうやら、美しい走り方のフォームのモデルを動画でみていたようで、自分の走る姿と照らし合わせたことで、やる気スイッチが入ったみたいです。
子供の気づきを促す環境を整え、「やりたい」心を大切にしていきたいと思いました。
【一小っ子の文化】「寸劇」で培われる力
【素敵発見!日記】
「月目標を全校集会で発表・呼びかける」
多くの学校で行われている活動の一つだと思います。
一小っ子は、「寸劇」で伝える伝統文化があります。
5月は、「協力する」ことについて、児童会三役が啓発しました。
場面設定は、「使った一輪車を片付ける」です。
1 チャイムがなり、一輪車をしていたAさんが、
「手伝って」とBさんに頼むと「いいよ」とプラスの反応をする。
2 同じ場面で、Bさんが「やだ」と返す。
2択なのかと思ったら、3番がありました。
3 Aさんが、通りがかった先生に「やって」と頼み、先生が仕方なく手伝う。
さて、正しいのはどれでしょう?
全員が1に挙手しました。
たったこれだけのことですが、児童会役員の中では、工夫があったようです。
2択なら、1はNG対応、2は正しい対応、とほぼ流れがきまっていました。
しかし、今回、1と2の順番が違ったことで、(おや?)と感じたのです。
「いつも、この順番だから変えたい」
同時に、3番を加えることを発案したというのです。
「とても達成感があったようです」との先生談。
その場面に先生役で登場したのは担当の先生でした。
寸劇の中ではNGなのに、リアルで登場することになった点がユニークです。
(頼まれて仕方なくなのか、やりたかったのかは不明…)
(いつもと違うぞ…)と違和感をもち、
「どうして、そうしたの?」
と問いかけることで、子供の満足度は変わってくると思います。
感じるアンテナをもっていて「よかった」と思う、素敵な発見でした。
【一小っ子集会】このまちの「ふつう」は「ふつう」ではないをみつけよう
連休明け、5/9(月)中休みに全校児童が体育館に集まってきました。
コロナ対応で密を避けようと集会ができない学校もある中で、
少人数である本校では、集まることについて「ふつう」に感じているのかもしれません。
児童会の代表の子の
「おはようございます!」
を合図に、子供たちが元気に挨拶をしてくれました。
挨拶の声からエネルギーが伝わってきます。
これも当たり前ではなく、「有り難い」ことと感じます。
連休中の過ごし方を問い、
初めて出会った人との話をしました。
「その人がつくった大きな石の塊が、学童保育が行われている施設の中にあります。」
「その施設の入口にも、種みたいなものがついた門があることを知っていますか?」
その存在に気づいている子供が、その形を手で伝えてくれました。
「その人がつくったのは彫刻といいます。」
それを知ったときに、とても嬉しかったことを伝えました。
「何か見つけたら、どうしてここにあるのかな?と考えてほしい。」
「身の回りにあるものの不思議をみつけよう。それが本当の勉強です。」
大人が「探究的な学び」の視点をもつと、
子供が何かを発見する機会を「待つ」、「見守る」関わりが生まれてきます。
ヒントは一冊の本です。
『東川スタイル』の帯びに書かれたキャッチコピー、
~このまちの”ふつう”は、ふつうではない~
「まち」を「人」に変えてみたら、きっと、他者理解が深まるでしょう。
多様な価値観を認める素養をつけることが、
「個別最適な学び」、「協働的な学び」につながると考えます。
5月は「探究するナビゲーター」になって教室を回り、子供の素敵を発見をお伝えしてまいります。
一年生を迎える会
中休みに児童会の企画で一年生を歓迎する遊びの会がありました。
初めに、一年生の好きな動物をインタビュー。
「ひよこです」、「オオカミです」など、質問にこたえると、全校児童から拍手がわきました。
次に、尻尾とりです。
ルール説明では、ボディアクションを使って、わかりやすく伝えようと工夫していました。
その後は、尻尾がわりのタグ(フラッグフットボールで使うもの)を取り合い、運動量の多い遊びでした。
微笑ましい様子を眺める教職員は、ほっと一息ついた感じでした。
学校便り4月号「未来を拓く子」WEB版発行しました
<校長巻頭言…一部紹介します>
はじめまして。自己紹介を兼ねて、子供・保護者との出会いのスピーチを含めて、今年度の抱負をお伝えします。
「皆さん、毎日、意識して継続していることは何ですか。」
(略~生い立ちエピソード)
【子供たちに伝えたこと】
始業式で「夢がある人は?」と問うと数人が挙手、「夢を叶えることは簡単です。叶うまで続ければいい。まず、自分から挨拶をしよう。」と伝えました。
入学式では、「一小っ子は、やさしく、かしこく、たくましく、未来を拓く子です。全校児童29人、先生方と力をあわせ、『自動前心』、夢を叶える学校を一緒につくりましょう。」と伝え、たった一つの約束「自分がされて嫌なことは人にしない、言わない」をお願いしました。
【大人の皆様へ】
大人の皆さんにお願いです。どうか、子供の夢、願いに耳を傾け、応援する伴走者であってください。子供
は毎日が挑戦です。ドキドキします。うまくいかないこともあります。でも、始めからできる人なんていませ
ん。だから、ゆっくりでいいんです。一歩、一歩、自分のペースで前向きな気持ちで進むことが大切です。頑
張っている仲間を「大丈夫、きっとできる!応援しているよ」と励ましてあげてください。
子育てに正解はありません。日々、お仕事・子育てをされる中で、子供を「見守る」こと、「待つ」こと、
「耳を傾ける」ことには忍耐力が必要です。でも、学び続けていけば、きっと道は開けます。
なぜなら、お子さんとっては、世界でたった一人の頼れる存在なのですから。
子どもは大人をみています。
さあ、今が背中をみせるとき、小さな一歩の始まりです。
今日から何を続けていきますか?
こうした励ましをペップトークといいます。残念ながら、私たちは励まし方を習っていません。
でも、できていないことがわかったら、そこからが成長の始まりです。
大人も子供と一緒に学び、共に育む「共育」のスタンスで担任をはじめ全職員が関わって、子供たちを支えていきます。皆様、どうぞよろしく御願いします。
全文は、学校便りをご覧ください。